生産物賠償責任保険での落とし穴

今回は、一般の方にはあまりなじみがない保険の話をしますね。

生産物賠償責任保険(以下PL保険)という保険があります。,

ご契約者様(主に企業)が製造、販売または輸入した製品、業務の結果が原因で

①消費者である第三者がけがをしたり、死亡した場合

②建物の焼失など第三者の財物に損害を与えた場合

に法律上の賠償責任を負担することによって被害者に支払わなければならない損害賠償金をカバーする保険です。

 

具体的な例では

  • 販売したお弁当に細菌が付着していて、食中毒が発生した
  • 製造販売したプライパンの柄が折れて、手を火傷した

等の事故が発生した場合に、被害者に対して支払われた食中毒や火傷に関する治療費、慰謝料、休業補償などをカバーする保険です。PL保険では上記の損害の実際の費用に加え、損害防止費用、緊急措置費用、権利保全行使費用、争訟費用、協力費用が支払われることとなっています。

 

簡単に言うと、生産物賠償事故(PL事故)が起きてしまい、被害に遭われた相手に弁償するための費用を補填する保険です。PL関連で起きる事故では相手への賠償や事案解決に向けて、かかってしまう費用が高額になる可能性があるため、商品を製造、販売(輸入販売も含む)する企業は、保険をしっかり準備しておくべきだと思います。

さらにこのような事故が起きた際に、企業としては本当に自社の製品が原因で食中毒が起きたのかどうか調べたり、再発防止のために調査を行ったりすると思われます。

その為に一旦出荷した商品を回収することも必要になってきますよね。

そこで今回テーマの「生産物賠償責任保険での落とし穴」なんです。

実は通常のPL保険(基本約款)では、オプションを付けないと、原因調査費用は補償してもらえません。PL保険の基本約款では対象外となっているんです。PL保険に入っているからといえ、しっかり原因調査をして、保険会社に費用を負担してもらうことができないのです。

 

「損害原因を調査する費用を補償しないなんて、保険の意味がないじゃないか!」と思いませんか?

ただ、この事は保険の仕事に携わっている方でさえ、知らない方って意外に多いと思うんです。(ご存じの方には、申し訳ありません)

なので一般のお客様はもっと知りえないことだと思います。

 

当社では、そのような事案にも対策できる事故対応特別費用補償、リコール費用補償、などのオプションをつけて頂くようにアドバイスしております。

「自分のところの保険の補償内容はどうなっているのか?」「じゃあ、どのようにすればいいのか?」という疑問に対して、当社のお客様はもちろん、他社でご加入されている方でもご相談に乗りますので、お気軽にご相談ください。お待ちしております。